世界のはじっこでの日常生活。思考生産物の物干し竿。


by miomio
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カテゴリ:ナショナルミオグラフック( 14 )

イマヲイキル

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古いもののよさっていうのとはちょっと違う(たぶんそんなに古くない)
そのもの自体にものすごい意味なんてないのだけれど
なんていうか「その他」のカテゴリというか、分類不能なよさが
世の中にはいっぱいある。

炊飯器開けた途端に、ふわっと出てくるごはんのにおいとか
お寺とか聖堂とか入って、別に信者ってわけじゃないけれど
静謐な気持ちになったりとか
お昼寝してたら、気がついたら私の上で猫がまるまってたとか
夕陽が雲に広がってすごく壮大なことになってたとか
運転中、対向車線からくるドライバーの人と目があってにこっと微笑まれるとか

がんばるってことじゃない、
努力、がんばる、気合、忍耐、そういうのはちょっとおいておいて
自分が今いるところ、会った人、感じたことをEmbraceする、抱きしめる、味わう
ってこと、おろそかにしちゃいけないなーと思う。

自分の周りに今いっぱいいいものがあるのに、
明日のことだけかんがえてがむしゃらに生きていたら
過去のことを考えて懐かしんでいたら
もったいない、ということです。
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by miomiomiomion | 2012-07-29 10:51 | ナショナルミオグラフック

沈思黙考

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時間が流れるのがゆっくりなのに
気がつくとあっという間に時間がたっている。
アインシュタインじゃないけれど
空気の重力が違うラオスでは
時間の進み方が日本やヨーロッパとは違う気がする。
ゆるやかで、なめらかで。

コツコツコツと一方方向に規則正しく進むのではなく
メコンを滑るボートのように
ぐぐぐーと進んで、すーと流れて
ふっとまた振り出しに戻るようなアナログな時間の流れ方。
近くにいるとすごく速くて力強いのに
遠くからみるととどまっているかのように見える悠久さを内包する。

その人の歴史をすべて包み込むようなやさしさが伝えるものは
毎日キリキリ生きるのではなく、
こう人生をまるごとどんと受け入れようという心。

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派手じゃないし、華やかじゃないけれど
生きることの本質をかいまみることができる。
静かに自分に向き合いながら、世界を映し出していく。

羽をひろげ
心をつなげ
根をはりめぐらせる

今まで見えてなかったものが
見えてきそうなそんな予感がする。
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by miomiomiomion | 2011-10-27 22:44 | ナショナルミオグラフック

人生はハイキング

ファインダーを突き抜けてくるまっすぐな好奇心がある
周りの空気を輝かせるはじける笑顔がある
大地の下に上に広がっていく大きな生命力がある

犬も子供もにわとりも、花も大人も老人も
えらい人も先生もお店の人も赤ちゃんも、
すべての存在がとっても自然で温かい。

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人生はマラソンじゃなくて、ハイキング。
山道があって、川があって、雨が降って、頂上に行くと晴れてる。
つらいこともあるけれど、
涼しい風が吹けば気持ちがいいし、
まっさらな日差しにあたれば、元気になるし、
小さな虫やきれいな花にも会う。
そして体と感性を動かすと、ごはんがおいしい。
そしてたいていの場合、一人じゃない。
隣にいる友達や家族や
もしかして昨日まで知らなかった人と
話をしながら歩いていく。

おいしいごはんを食べて、面白い話で笑って、気持ちよく眠りにつく

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当たり前のものをありがたく思える生活をして
当たり前じゃないものを大喜びして受け取って
すごい勢いで走ってくる子どもたちと一緒に
自分の感情と世の中のできごとにまっすぐ向き合っていきたいなと
そういうことを考えさせてくれる瞬間が
ここにはたくさんあるのです。
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by miomiomiomion | 2011-10-24 23:07 | ナショナルミオグラフック

Colour of Laos

ラオスはとても美しい国だ。
ヨーロッパ的な歴史に裏づけた耽美だったり豪華なのとも
アフリカ的な原色で生命力の溢れる圧倒されるようなのとも違って
どこか昔遠くで見たことがあるような
懐かしさと温かさに包まれるようなやさしい空気がそこにある。

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カラフルなのだけれど、攻撃的でない。
世界の芯に触れるような
穏やかで深い色。
軽やかで温かい色。

雨降りのあとの緑のにおい
メコン川の悠久の時間
子供たちの笑い声
色だけでない
ラオスを作り上げるさまざまな要素が
急ぐこともなく、あせることもなく
ただ「今」に漂う感覚を織り上げる。

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メコン川は太陽の色を吸収して刻々と色を変える。
時に紅く、時に蒼く、濃紺でもあり、墨色にもなる。

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夜が深まっても、
熱を含んだ空気は真っ黒にならず
やさしい時間は流れていく。とどまることなく戻ることなく

眠っていた細胞を静かに刺激する色と時間がここにある。
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by miomiomiomion | 2011-09-15 12:19 | ナショナルミオグラフック

時代の肖像

せっかくD700を買ったのに
全然写真を撮れていないのは
自分の「期」が熟していないから。
私が撮りたいのは「記録写真」でも「報道写真」でもない。

圧倒的な現実を前にして
言葉や感情を超えた真実にぶつかって
目の前の「やるべきこと」に没頭しているから
すごい勢いで変わっていく現状を
なすすべもなく、見送るしかない。

でも、これでいいんだと思う。
誰かを感心させたいんじゃない
自分を鼓舞したいわけでもない
「こんなにすごい被害だったんだよ」と伝えるのは
私の仕事ではない。

すさまじい被害の中でぐっとつかまれる
緊張のとける瞬間や
人間の強さややさしさや
そこに住んでいた人の思いが垣間見られる
そういう「物語」と「思い」を
私は大切にしたいと思う。

問題は私が「好き」か「嫌いか」ではない。
津波に破壊された街
いまだかつてない経験をした
日本人は、日本は
無力でたたずんでいるだけではないということ、
それからどんな状況にも
いや、むしろこんな苦境だからこそ
普段出てこない光や救いが見えること。

そういう「これだ」という瞬間を
私がまだ切り取れる実力がないうちは
私は目の前の仕事と
目の前にいる人と
今に、集中するだけでいい。

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陸前高田の高台に佇むお寺。
目の前に広がる街が津波に呑みこまれていく様子を
仏はどう見たのだろう。
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「こわしてOK」
所有者がスプレー缶で、周りにほとんどなくなった
自分の家の残骸に書いたときのことを考えると言葉がない。
思いのほかポップな響きと文字列に、あきらめを超えた静かな強さを見る。
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なぜか台所の中味だけきれいに整頓されたままの台所。
自分の家の他の部分は全て流されても、台所だけはそのまま
所有者を待ち続ける。
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3月11日、世界はひっくりかえった。
今も被災地にはスクラップになった車が大量に残っている。
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「完了」

自分の感情が、表現力が追いつかないもどかしさ。
言葉を並べて、消して、
イメージ的には作文用紙をちぎって丸めて
ごみ箱にいれていく作業を繰り返していると
ふっと正しい瞬間に立ち会えることがある。

語彙力をつけたい
文章力をあげたい
カメラの腕をあげたい

そういう、技術的なことももちろんあるけれど
今私が何よりしたいのは
人の深い感情のひだに立ち入る
「人間の機微」ってもんを
もっときちんと感じられるようになるってこと。
それにはいろんな人ときちんと話して
その場の空気と時間に生きて
自分の気持ちの消火作業と
自分の感情の消化作業の時間をきちんととること。
自分の「こうでありたいイメージ」と
「今そうであるイメージ」が乖離していかないように
自分にきちんと向き合うこと。

それができてないから、写真がとれないのかもしれないな。
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by miomiomiomion | 2011-06-27 04:07 | ナショナルミオグラフック

That's Hargeisa!

ゆるゆるハルゲイサ写真展をどうぞ。

手作り感覚いっぱいの手書き壁。
なんていうか先進国の地下道とか
廃れた近所の壁に毒々しく展開する
退廃的なスプレーアートと違って
幸せを感じませんか?

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ボディビル道場
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スーパーマーケット


うちのオフィスの爆弾対応ゲート。
明らかに計画ミス。STだけ書いて
あ、しまった4文字だったって感じでP。
書初めでよく最初の二文字だけ立派で
最後尻すぼみだったのを思い出しました。

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大賞は文句なしにコレ。
題名「ラクダパパラッチ」
路上のラクダ激写
「あー何とってんのよー!」

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That's HARGEISA!
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by miomiomiomion | 2010-12-17 01:09 | ナショナルミオグラフック

空のリレー

夕方5時半。
Tシャツと短パンに着替えて外に出る。
走り始めるのはいつもこの時間。

空の青みがどんどん薄くなって
太陽のため息がふわーっと広がり
黄金色のベールがかかる。

日によって、ため息は茜色だったり
橙色だったり、紅色になったりする。
黄金色と青が調和して
薄い紫になる。
薄い紫は桃色を帯び、
桃色が溶ける頃には
紫は朱色に変わっていく。
壮大な無音のシンフォニーを奏でる下を
走り続ける。
薄い紫が、茜色になり、
夜が到着する直前に
萌黄色に落ちていく。

6時15分くらいになると
夕方のカーテンがゆっくり広がる。
空の黄色味がどんどん蒸発して
薄い紺に溶けていき、
紺色がどんどん深まって来る頃には
東の空に小さな星が輝きだす。
6時半は漆黒の舞台
星だけがしずかなおしゃべりをくりひろげる。

1時間走る間に24色以上の空の色に出会う。
温度や空気の度合いによって
色の調合は毎日違う。
大きな虹に出会うこともあるし
まるで生きているような雲が
すごい勢いで西に向かっていくこともある。
どの色も、滑らかに次の色とまざりあい
今日を明日につなげていく。

自然の音を聞きながら、自然の色に溶けながら
今日も私はソマリアの大地で走る。

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来年もハーフを走るぞ
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by miomiomiomion | 2010-12-06 22:39 | ナショナルミオグラフック

しわは語る

人生は顔に刻々と刻まれていく。

若いうちは表層の造型の美醜に一喜一憂するわけだけれど
人生の沸点をすぎると、生き様が顔にあらわれてくる。

いい人生を送ってきた人はいい顔をしている。
愛にみちた人生を送ってきた人は愛のある顔をしている。
人の悪口や不満ばかり言ってきた人は顔がゆがんでくる。

赤ちゃんのぷにぷにの頬や
若者のつやつやの肌とは違った
しわもしみをありながら、にじみ出る成熟度をもつ
先天的な造形の美ではなくて
経験を経て、さまざま人生の機微に長けてくる老人の顔には
一言で表現できないその人の歴史が見え隠れする。

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感性、哲学、宗教、愛、家族、
よろこび、悲しみ、学び、気づき、畏れ、希望
自分が通過してきた現代進行形の経験や感情、
あらゆる要素がブレンドされて、吸収されて、
人の顔を創っていく。

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自分が70になったときに
どんな顔になっているのだろう。
化粧品や美容整形で調整できることではない
中からにじみでてくる魅力と
今までの消化してきた人生経験が調和する、
深くいい顔をしていたらいいなと思う。
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by miomiomiomion | 2010-11-03 18:47 | ナショナルミオグラフック

人間の目

目はとても饒舌だ。
言葉にならない感情の
小さな漣とかヒダの部分が
目を通して伝えられる。

もともと、言葉で感情を表現することに限界がある中で
外国語と世代と文化の壁もあって
言語によるコミュニケーションに大きな障害があるときに
頼るべきは「理論」ではなくて「常識」でもなく「翻訳文」でもなく
「ニュアンス」であり、「感覚」であり「雰囲気」である。

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膨大な量の情報が行きかう現在に、全ての物事を文字で把握するのは不可能だ。
大切なのは、燃えよドラゴン金言の「Don't think it, feel it」(考えるな、感じろ)だ。
現代人はSMSでも、ネットでも、流れ込んでくる情報に頼りすぎて
自分でつかみとる、肌を通して感じる、胸がこみ上げるような瞬間を
どんどんおざなりにしている。
携帯がネットが悪い、ということではなくて
ただ、自分の目と皮膚と精神を
2次元から意識的にはずして
遊ばせる機会を心がけてとらないと
私たちはどんどん退化していくだろう。

なぜならインターネットは世界中を網羅しているけれど、
人間の、私たちの心の中までは網羅しないから。
自分の成長と、世界の理解は、自分で外に出て痛い思いと
感動をしながら、積み重ねていくしかないのだ。

自分の頭を使っているか、
自分の心を震わせているか。
自分でモノを考えているか。
自分の目で見ているか。

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目を見て、対話をすると、
多元的な考えがいくつもいくつも浮かんでくる。
子どもがただただ純粋ではないように
大人が年をとって成熟するわけではない。
発展途上国の人の目に必ずしも先進国の人の忘れた光がたたえられているわけでもないし
きれいで澄んだ目をしている人に大都会の真ん中で出会うこともある。
自分の目で考えて、自分の心で漉して、自分の言葉で語るようになると
世界は加速度を増して広がってくる。

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「ぴん」とくる目に出会えると無条件に嬉しくなる。
ケミストリーというのは、なにも男女の色恋沙汰に限ったことではなくて
自分が会うべき人に会ったときに発動される
地球に生きる動物としての、人間の本能だ。

私たちには言葉がある。私たちには思考がある。
でもその発端の感動を捕らえる器官として
目の果たす役割は大きい。

Open your eyes, open your heart.
Then world will enbrace you.
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by miomiomiomion | 2010-10-26 21:30 | ナショナルミオグラフック

笑顔図鑑

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まわりがぱーっと明るくなるような
そんな太陽のような笑顔

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道端に可憐にさくスミレのような笑顔

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大人になってもみずみずしい笑顔が見せられる人でありたいと思う。

卑屈な笑いでも
嘲笑でも
苦笑いでもない

心に柵を作らない
気持ちに鍵をかけない
そんな笑顔があふれたら
そこは小さな楽園になる

日々の小さなことに
他人のミスに
目を三角にしないこと

今日は水曜日
明日は木曜日
明後日は金曜日

太陽が昇り、月が昇り
春が来て、夏が来て
秋が来て、冬が来て

毎日くるくる繰り返す
小さくて大きな歴史の中で
出会ういろんなことを
笑顔で迎えよう

君に会えてよかった
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by miomiomiomion | 2010-08-05 02:37 | ナショナルミオグラフック