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世界のはじっこでの日常生活。思考生産物の物干し竿。


by miomio
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今そこにある諸行無常

うちの要になる食糧はオフィスから車で30分くらいで
”国境”(←公式なものではない)を隔てた南部にあります。(オフィスは北部)
ですので、途中でセキュリティーガードを変えたり、車乗り換えたり
めんどうで、お金もかかるんですが月に2回はちゃんと視察にいって
仕事がちゃんと行われているかチェックします。
今日じゃなくて、水曜日に行ったんですけどね
写真アップデートするのが週末になりました。

500トン入る倉庫が16あるから
全部で8000トンのキャパがあるんだけれど、
実感なかなかしにくいですね、
広さだったら後楽園とかディズニーランド何個分とか言うんでしょうけど
重さだとどうなんですか。
成人のアフリカゾウが7000キロだとして
アフリカゾウ約1143頭分。
やっぱりわけがわかりません。絶対ここにアフリカゾウ1143頭も入らないし。
閑話休題現在、ほぼ6500トンくらいの食糧が保管されてますが

今そこにある諸行無常_d0153664_6403962.jpg


何にももうすることがないほど、きちんと仕事がしてあります。
とにかく、50キロの穀物袋と25キロのCSBが
幾何学的にどどーんと積まれているその様は
見事です。なんていうか、
路線としてはピラミッドなんかと一緒。
無駄のない肉体労働の集約された究極の美。
人が一つずつ、トラックから袋を担いで、
数時間かけてせっせと積み上げていくのだけれど
無言でせっせとつまれていくその様は
もう「職人芸」としかいいようがありません。
まず私は50キロの穀物袋担ぐのからして難儀ですが
それを横にずらーっと並べて(列ごとに向きをかえて)
その上からまたずらーっと列ごとに向きを変えて並べて
体にしみこんでいるかのようにモクモクと仕事をするのです。

終わったあとの倉庫をみると

芸術の域

に達してます。彫刻の森美術館の意図が不明な一部のオブジェより
そのできた背景まで知っているので、より深いため息を誘います。

しかも来週になったらあっさりまた崩して
今度は各配給場所に「出荷」しなければいけません。
一時的な保管をするだけなのに
いいかげんに積んだら入らなくなってしまうので
きちんと仕事をせざるをえないという
芸術なるも諸行無常な現場。
こんなにきちんと詰まれたものを
また崩さないといけないなんて
そしてそれを毎月のように繰り返すのです。

非の打ち所なく詰まれた穀物袋だけではなくて
無駄な脂肪のない、見事な筋肉をつけた細マッチョな
ソマリア人のお兄さん(だけじゃなくておじいさんもいる)も
非常に美しいです。
仕事の邪魔になるので、カメラはむけないで
こっそり観察します(笑)
by miomiomiomion | 2010-06-26 23:38 | お仕事