世界のはじっこでの日常生活。思考生産物の物干し竿。


by miomio
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

おごりカルチャー

パキスタン人とごはんに食べに行くと必ず
支払いの時に”もめる”。
誰が払うか、じゃないのだ。

絶対僕が払う、と言われるから。
私だけじゃなくて何人か外国人がいても。

最初の一回だったら、わーありがとう☆といって喜んで受けるけれど
それが2回も3回も4回も5回もになるから
どこでその永遠のループを断ち切るか、思案のしどころ。
時に実力行使にでてる。

すごく雑なカテゴライズしていることを承知で言うんだけれど
「たかりカルチャー」の場所から来ると
(ソマリア人が、と名指しなわけじゃなくて東アフリカ一般的に
外国人とごはんを食べたら当たり前のように外国人が払うよね)
ここパキスタンの超ど級のホスピタリティーには心から感動。
最初の1週間は、誰と食べに行っても
断固、絶対払わせてもらえなかった。
出張費ももらっているわけで
喜んで周りの人に還元できる立場にいるのに
なかなかお財布を開かせてもらえない。
ドライバーとご飯を食べに行っても
私より7つも若いスタッフと食べに行っても
「ああ、払ったよ。気にしないで」といわれてしまう。

「君はゲストだから!」と言われてたいたのが
「君は友達だから!」となり、
「君はシスター(姉とか妹とか)!」となり
言い訳百変化で結局、
支払いは向うもち、になりかねないのだ。
それでも払う!と言い張ると
「それはとても侮辱的なことなんだよ」
と言われてしまうし、社交辞令じゃなくて、本当に

We have to take care of you while you are Pakistan

ということらしい。ごはんだけじゃなくて、
一緒に買い物についてきてもらっても
気をつけてないと、私が買ったお菓子とか果物とか靴とか洋服とか
平気で払おうとする。

ちょっと、私のだんなじゃないんだから
全部払わないでよー
(いや、別にだんなでも全部払ってもらわなくていいけど)

と言うと、いやパキスタンでは女性と出かけた場合、
男が払うのが当然だから!とすました顔で言われてしまう
マッチョカルチャー、
いや気前というか度量の大きい人は好きですけれど
自分のことくらいは自分でめんどうみるし
こちらにも感謝を示す機会を与えて欲しいんだよね。

いやはや、日本のネットで
「男の人と外食にいったらやっぱりおごって欲しい?」みたいな
いつの時代のテーマだよ、というアンケートが
今も思い出したように特集されたりしているけれど、
「男が払うべき!」といいはる今だバブルな女子は
パキスタンにきたらいいかもしれません。
割り勘でOK派(Not to mentionこっちが奢りたい場合)
を貫こうとするとエネルギーいります。

で、これ別に男性→女性に限ったことではないのだ。
今日、フィールドで国内避難民のキャンプに行ったときに
草でお皿を編んでる内職をしているおばちゃんがいたのね。
で、話を聞いてみたら、それが終わると市場に売りに行くんだという。
「一つあげるから」といって作った皿をくれたおばちゃん。
「ありがとう!!商品なんだし、お金払うよ!」といっても
いいのいいの、とガンと受け取ろうとしない。
で、お皿をもって歩いていたら
この内職人気らしくて、いろんなところでおばちゃんが
「うちの皿ももってきなよー」と
次々くれて、結局12枚ももらってしまった。
お金誰も受け取ってくれなくて、もう競争みたいにして
みんなが集まってお皿をくれるこの光景。

本当に、下心じゃなくて
「わー外国人の人がきたよ!これをおみやげにあげよう!!」ということなんだけれど、
自分の家が全壊して、ほとんど着の身着のまま
国際機関の提供したテントに住んでいて、細々と内職をして家庭の足しにしている
おばちゃんたちの底抜けの気前のよさに驚いてしまった。
もちろん、被災者全てがそうではないけれど
パキスタンの人は本当にすごく面倒見がよくて、親切だ。
視察の最中にお茶をごちそうになったり、
食事をわけてくれそうになったこともある。

ふと思い出したのが
アルバニアの難民キャンプにボランティアに行ったときに
配給の列で食糧セットの中にはいっていた
イラン製のトマト缶を私にくれようとしたおばちゃんがいたこと。
私のこの業界に入るさきがけとなった出来事の一つであるのだけれど、
貧すれど鈍せず。

なんていうか、愛とか思いやりってポジティブに伝染するなぁと思うできごと。

いいことをしてもらったら、いいことをしたくなるものね。
[PR]
by miomiomiomion | 2010-10-22 04:10