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世界のはじっこでの日常生活。思考生産物の物干し竿。


by miomio

2010年 10月 27日 ( 1 )

ミッションポッシブル

今日は10月の食糧配給最終日だ。
世界各国から食糧が、船で、トラックで、ヘリコプターで
たくさんの人の手を経て食糧を必要としている人に届けられる。

150人以上いた日本の自衛隊員はトラックのアクセスできない
場所への食糧輸送をぴかぴかのヘリコプターで担当していた。
(ロシアやパキスタン軍隊のヘリコプターと比べて
”まるでショールームからそのまま出してきたみたいなきれいさだったよ”
うちのロジがえらく感心していた)
道路が復活して、ヘリコプター輸送は中止になったのだけれど、
それでもお金をだしてくれるドナーの国があり
各国から届く援助を調整する中央政府があり
これからの援助戦略を決めるイタリアのHQがあり
それを事業計画に落とす首都オフィスと
世界中から召集されてきた私みたいな短期ミッションの人間と
洪水前から仕事をしている古巣の職員と
新しく雇った新人さんと
ICTとアドミとファイナンスとロジとプログラムとクラスターと
本当にいろんな人が関わって実現する仕事。

パンジャーブ州を担当するうちのサブオフィスだけで
今月174万の人に食糧を届けた計算。

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アメリカ製の食用オイルを抱える被災者の中学生。
この食糧配給は学校の敷地内で行われて
たくさんの子どもが親の手伝いをして食糧を運んでいた。

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息子の"運転する”ロバ馬車を待つおじいさん。
最初ターバンを巻いていたのに
写真をとろうとしたらなぜかターバンをといて(帽子を脱ぐ感覚?)
ポーズをとってくれた。笑顔をちょっとみせたあと渋いお顔。

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今日撮った写真ではありませんが
「Gift from people of Japan」の小麦粉に出会うことも。
日本の支援がこんなところにも使われています。

ちなみにムルタン各事務所数人しかいない国連事務所で
UNDP、ユニセフ、IOMとWFPに日本人職員がいます。
国連の日本人職員少ない少ない言われますが
現場にはちゃんと入っているのです。

受益者リストにだぶりがあったり
村の選定に地元の有力者の意向が反映されたり
食糧の確保が遅れたり
とんでもないところで食糧配給をやっていたり(道路の真ん中とか)
細かいことをいうと完璧ではないことはいっぱいありますが
私たちが行って、自分の目で確かめて
疑問点をみつけて、問題をとりあげて
小さな小さな変化を積み重ねられるのは楽しいことだ。

一瞬一瞬
一分一秒一時間
一日一日
一週間
一ヶ月
そして一年

私たち一人一人が「今」にエネルギーを注いで
できることを積み重ねていくことで
できそうもなかったMission Impossibleが
少しずつ消えていく。

11月で緊急援助の無料食糧配給は終了。
来月から「Early recovery」(初期復興事業)と題して
各被災地域で、給食プログラムやら母子健康事業、
Food for work, Cash transfer事業が始まります。

私も11月の半ばには古巣のソマリアに戻ります。
by miomiomiomion | 2010-10-27 22:11 | お仕事